恐竜絶滅は天の意志、隕石激突
恐竜族の絶滅原因は隕石の落下によるものだと現在では結論付けられている。隕石の落下といえば2013年の2月にロシアのチェリャビンスクに落下した隕石が記憶に新しい。
このことは世界中の話題になり、地元ではそれにかこつけてか隕石に関連付けた商品が数多く売られており、便乗商法はどこの国も変わらないようである。
なおこの隕石の落下は重症患者52人を出したものの奇跡的に死者はでなかったのだが、あらゆる点を見てもこの言葉が浮かんでならないのである。
その言葉とは「運がよかった」
どういう意味かというと、この隕石は空中で爆発しており、少数の破片になって降り注ぎ、最後に落下したのも湖だったのでショックが和らぎ、周辺に町がなかったことも幸いしたのである。
学者の意見ではもしもそのまま落下し湖に落ちなければ、半径一キロのクレータが作られ、周辺数百キロメートルに被害が及んでいたと推測された。
そうなっていたならば、被害は計り知れないものになりとてつもない死者数がでたはずである。こういったことからもこれだけの被害でもましな部類だったということである。ちなみに落下の際砕け散って分散した隕石の破片は高値が付いたらしく、かけらを探して売却しウォッカ代にあてた人もいたとか。
ロシアの隕石落下
ロシアでは日本が日露戦争を終えた直後に、ツングースカという場所で隕石が落ちたとされているのである。
正確には大気中で爆発した衝撃だったのだが、正直その衝撃力はチェリビンスク以上であり、半径30キロ以上で森林が炎上し、東京都とほぼ同じ面積の範囲で樹木がなぎ倒されたほどの被害だったらしい。
だが幸運にも近くに村落などがない僻地だったため死者は報告されていないのが唯一の救いだろう。ちなみに爆発したとされる地点ではイリジウムが多量に発見されたのである。これは恐竜絶滅の隕石と同じことだったのである。
恐竜絶滅
恐竜絶滅の理由は昔は多岐に渡っていた、数が増えすぎたせい、哺乳類に卵を食われたなど仮説はたくさんあったがどれも確証に欠けていた。
そういった仮説の中でも最も有力だったのが隕石が落ちたことによる環境の超急激な変化によるものだという説である。そして現在はその説が絶滅の直接的原因になったと立証されているのが現状である。日本一の恐竜博物館といってもいい福井県の恐竜博物館でもそのことが恐竜絶滅の理由として、解説展示コーナーに乗せられているほど。
隕石落下の明確な証拠として、その時代の中生代の終わりのころの地層からあるレアメタルの一種「イリジウム」が多量に発見されたのである。
この金属は地球表面には極めて少なく、あるにしても地球内部なので地表ではまれな金属なのだが、この地層から大量のエリジウムが発見されたことから、恐竜絶滅の隕石にはエリジウムが含まれており、衝突の際に粉塵となりそれが降り積もり地蔵ができたと推測される。
それ以外にもメキシコで超巨大なクレーターが見つかったのである。観測の結果これも恐竜時代の年代と合致したことにより、恐竜の絶滅は隕石によるものだということは一般において確定的になったといってもよい。
恐竜絶滅の原因は厳密には隕石が落下し、その衝突の衝撃により地表から大気圏中に大量の粉塵がまき散らされた。それが太陽光を遮断し、地球全体の温度があまりにも急激に低下したせいであると推測されている。
それにより温暖だった地上の気温に適応していた植物群は大ダメージを受けてしまい、草食竜がまず絶滅、そして次に肉食竜が絶滅に追いやられたのである。
絶滅は恐竜だけではなかった
ただ恐竜だけが被害を被ったわけではなく、当時の哺乳類に鳥類、ワニやカメなどの爬虫類も少なからずダメージを受けた、しかしのちの時代でこの時生き残った動物の子孫が繁栄していくことから、かなりの被害を受けながらも生き残れたことは逃れようのない事実ということである。
直後に繁栄したのが鳥たちだったことから少なくともこの隕石衝突を切り抜けられたのは事実なのだろう。
恐竜絶滅は長い時をかけて確信へと至った、これからは進化の観点の研究が進んでいくことになるのだろう。