超巨大翼竜ケツァルコアトルス
恐竜時代は陸海空ともに、爬虫類の全盛期といっても過言ではなかった。哺乳類たちはネズミのごとく小さく姿を変え、強大な彼らから隠れて生き延びるほかに手段が存在しなかった。
陸は言わずと知れた恐竜たち、広大な生命の母たる海にも首長竜といった海棲爬虫類、そして空にはそのころには鳥類もひそかに登場していたとはいえ、翼を持った巨大な翼竜たちが支配していた。
巨大翼竜ケツァルコアトルス生態
その翼竜の中で最も有名なのがほかの記事でも書いた、プテラノドンであろう。彼らは最もよく知られた翼竜であり、映画や漫画にも数多く登場する。
しかしこの翼竜に知名度では一歩譲るかもしれないが、近年になりある超巨大な翼竜が登場した。
その翼竜は「ケツァルコアトルス」、この名前は南米のアステカ神話の神、ケツァルコアトルに由来する。
地球史上最大の飛行性生物とされ、恐竜が絶滅する直前の時期となる白亜紀後期に生きていたとされ、史上最大級の翼竜として知られる。比較的近年となる1971年のテキサス州ビッグ・ヘンド国立公園で化石が発見された。
彼らもほかの翼竜と同じく胴体から伸びた被膜の翼で空を滑空するようにして飛行したとされる。翼長は最大12メートルにもなるといわれているが、実は大きさはいまだ議論の的になっている。
なんと頭骨は3メートルの大きさになったとされ、胴体はかなり小さい非常にアンバランスな体系であった。地上に降り立ち、四足歩行で歩く際の体高はなんとキリンにも匹敵するほど高かったとされ、その巨大さは神の名前を丸ごと使っても差し支えないほどのものだといえる。
もとになった神はどこぞの人気ソーシャルゲームではエセ外国人口調のルチャリブレ女神になっていたのに、、、実際劇中でも翼竜が登場している描写がある。
驚異的な飛行速度
飛行速度に関してもその巨体の反面、体重はなんと70キロほどしかないとされるがこれだと体格と質量の計算が合わず、逆に風に翻弄されかねないのでここも議論の的である、だがその速度は60キロと車にも達するほどのスピードを出せたと考えられている。
本来これほど巨体の翼竜が地上に降り立ってしまうと筋力の関係上、鳥のようにその場から飛び立つことはできない。
できるにしても相当手間がかかったとされたが彼らは翼の構造が容易に揚力を得られる形になっており、実際この翼竜の翼は空気力学的基本形ともされ、鳥や飛行機の翼にも言える構造なのである。
この構造の翼のおかげでたいして助走をつけずに走り飛び立っても、簡単に飛べたとも考えられている。
ケツァルコアトルスの食糧、ドラえもんにも登場
なにを食べていたのかいうと、プテラノドンのように魚を食べていた、恐竜の死体に群がり死肉をついばむ、ハゲワシのようなスカベンジャーだった(この説は彼らのくちばしに小さいながらも歯が生えていたため)。
場合によっては恐竜の子供を捕食していたともされている。この描写は近年有名になってきており、2006年のアニメ映画「ドラえもん のび太の恐竜2006」でも劇中で一行を猛スピードで追撃する戦闘機さながらのシーンが見られる。
本作ではもとはプテラノドンだったのだがケツァルコアトルスに変わった理由は、ティラノサウルスがいた時代にはもうプテラノドンはいなくなっていた可能性が高くなったためである。
BBC制作の「プラネット・ダイナソー」に映像化されており、しかもその巨大さも忠実に再現されているので、一見の価値はあるかもしれない。
ナショナルジオグラフィック制作の「フライング・モンスター」もあるので、DVD買ってみるのもいいかもしれない。フィギュアもかなり売り出しているので翼竜好きにオススメのものが見つかるとよい。
神の名を持ち絶滅直前に空に君臨した翼竜の王、もしかしたらそれ以上の大きさの種が今後見つかるかもしれない。